「お祝い状」の書き方と文例・例文ポイント

お祝いの手紙は、時期を逃がさないことが礼儀です。
「遅くなりましたが」などとお詫びを述べて送るようにしましょう。
祝いの手紙では、忌みつつしんで使わないことをマナーとし、不吉な状況を連想される「忌み言葉」は厳禁です。

1. お祝いごとを知ったらすぐに出す

お祝いの手紙は、早ければ早いほどいいので、吉報を聞いたらすぐに出しましょう。

お祝いの品を贈るのはその後でもかまいません。

2. 前文を省略してもよい

一刻も早く相手に祝意を伝えるという意味で、時候のあいさつや安否を気遣う言葉は省略して、

すぐに祝辞から書き始めるのが一般的です。

3. 喜びを共にする

相手の祝いごとを共に喜ぶようなつもりで、心のこもった祝福の言葉を述べます。

4. 人生の節目のお祝いは封書で

卒業、就職、結婚、長寿など人生の節目のお祝いはあらたまって封書で出すのが礼儀です。

さけたい忌み言葉

さけたい忌み言葉

お祝いの手紙に縁起の悪い忌み言葉は、絶対にタブーです。

たとえ冗談であってもそれに似かよった言葉は使いません。

結婚祝い

出る・去る・帰る・戻る・別れる・終わる・切れる・離れる・冷める・重ねる・

滅びる・退く・追う・割る・返す・再び・折り返し・思い切って・またまた・重ね重ね

出産祝い

落ちる・流れる・欠ける・滅びる・消える・弱い・浅い・薄い・四

長寿祝い

枯れる・衰える・すたる・崩れる・もろい・折れる・転ぶ・四

入学・就職祝い

落ちる・破れる・敗れる・やめる・終わる・ひるむ・変わる・変更・中止

新築祝い

落ちる・焼ける・燃える・倒れる・流れる・破れる・砕ける・傾く

開業・開店祝い

潰れる・倒れる・さびれる・負ける・失う・消える・閉める・逃げる・減る・下がる・火・煙・赤

よく使ういい回し

よく使ういい回し

出産祝い「ご安産のお知らせに接し、心からお祝い申し上げます」

成人祝い「いよいよ大人の仲間入りをするのですね」

銀婚祝い「幾久しくご円満で、ご健康な日々を過ごされますよう」

長寿祝い「謹んで還暦のお祝いを申し上げます」「お元気にて古希をお迎えのこと、

心からお祝い申し上げます」

「知人の娘の卒業・就職のお祝い」

知人の娘の卒業・就職のお祝い

拝啓

早春の候、皆様にはますますご清栄のことと存じます。

 さて、このたびはご令嬢OO様にはOO大学をご卒業の由、まことにおめでとうございます。

また、ご希望の会社にご就職なさったとうかがい、心からお祝い申し上げます。

 お嬢様のことを幼いころから存じあげている私どもにとっては、人ごととは思えず、

家内ともどもお喜び申し上げております。

 ご卒業ならびにご就職のお祝いに、心ばかりのしるしを贈らせていただきました。

わずかながらお納めください。

 近いうちにお目にかかってお祝いを申し上げる所存でございますが、

まずは書面をもってお祝い申し上げます。

敬白

「上司の快気祝い」

上司の快気祝い

冠省

このたび病気全快にて無事ご退院されましたこと、心からお喜び申し上げます。

 一同、毎日案じておりましたが、早々の快癒にほっと安堵いたしました。

ふだんはかぜひとつ召されず、病とは縁のなかった部長だけに、

今回の入院はさぞ辛かったこととお察しいたします。

 しばらくはご自宅でご静養なさるとうかがいました。

これを機会に、仕事のことを忘れてのんびりなさってください。

 職場に復帰された後も、お体にはどうか十分お気をつけてください。

 近日中に、元気なお顔を拝見しにお宅へうかがわせていただきます。

 まずは全快のお祝いまで。

草々

「恩師の古希のお祝い」

恩師の古希のお祝い

謹啓

さえわたる夜空に天の川の美しい季節となりました。

 さて、OO先生にはますますご健康でなによりとお喜び申し上げます。

また、このたびは古希を迎えになられ、まことにおめでとうございます。

先生の平素からの鍛錬のたまものと拝察申し上げます。

 学窓のころ、先生がわれわれに、健康が第一とご教示くださいましたことが、懐かしく思い出されます。

 どうぞこれからも、変わらぬ若さでわれわれをご指導くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

 先生のますますのご健康とご活躍をお祈り申し上げ、古希のお祝いにかえさせていただきます。

敬具