【語彙力を鍛える】大人なら憶えておきたい言葉の意味

庇を貸して母屋を取られる

一部を貸したために、全部を奪われること。

自らのものを一部だけ貸したつもりが、いつのまにかすべてを奪い取らてしまうこと。保護した相手から恩を仇で返されてしまうこと。

プラスポイント

「軒を貸して母屋を取られる」という言い方もします。

耳朶に触れる

「耳朶」とは耳たぶ、または耳のこと。耳に入る事、聞き及ぶことを「耳朶に触れる」といいます。
耳に入る情報が良いことでも悪いことでも使えます。

プラスポイント

「耳朶」はこのまま「みみたぶ」とも読みます。

きびすを返す

きびすは漢字で書くと「踵」と書きます。きびすとはかかとの事です。「きびすを返す」とは、かかとの向きをひっくり返す、つまり反対を向く様子を表しています。後戻りをしたり、引き返したりするさまをいいます。

プラスポイント

きびすは「くびす」ともいい、「くびすを返す」でも正解です。

人後に落ちない

周囲の人に先を越されないことを意味する表現です。同様の意味の言葉に「見劣りしない」「引けを取らない」などがあります。
実力があって負けないこと、自信があることをアピールする際や、相手の優秀さをたたえて使う事ができます。

プラスポイント

「人後」とは他人の後ろ、下位の事です。「人語」と書くのは誤りです。

よんどころない

そうするより仕方がない。そうしようもないことを言います。やむを得ない事情で断らなければならないときなどに使います。

プラスポイント

類語は「止むに止まれぬ」「致し方ない」などです。

折り目正しい

礼儀正しく、きちんとしていること。作法がしっかりしていることをいいます。ここでいう折り目とは、着物を折りたたんだ際にできり線のことです。間違ったたたみ方をすると着物はシワができてしまい美しくありません。きれいに保管するためには、折り目が他dふぁしい必要があります。

プラスポイント

礼儀正しいという類語に「慇懃」があります。「慇懃無礼」は表面の態度は丁寧だが実は尊大であること。

汗顔の至り

「汗顔」とは顔に汗をかくほど恥ずかしいということ。「至り」はある物事が最高の状態になること
。これらを組み合わせて、恥ずかしさの極みにあるということをあらわしています。

プラスポイント

類語に顔が赤くなるほどとても恥ずかしいという意味の「赤面の至り」があります。

語るに落ちる

問われたときは秘密を漏らさないために警戒して黙っていても、自分から話し始めるとうっかり秘密を漏らしてしまうこと。「問うに落ちず語るに落ちる」を省略した言い回しです。

プラスポイント

犯人が自白することを言う。「落ちる」と同様の使い方だとわかれば、覚えやすいですね。

彼を知り己を知れば百戦殆からず

相手の情報を詳しく知り、自分のこともしっかりと把握していれば、百回戦っても負けることはないという意味。中国の兵法書「孫氏」に書かれている言葉の中でも有名な言葉です。

プラスポイント

「孫氏」は現代においても洋の東西を問わず高く評価される兵法書。