Webデザインで統一感を出すトンマナ設定方法

Webサイト制作において「見やすさ」「わかりやすさ」「信頼感」を高めるために欠かせないのがトンマナ(トーン&マナー)です。
Webデザインではページ数が多く、複数のデザイナーやエンジニアが関わるため、トンマナを定めていないと統一感が崩れ、ユーザー体験が損なわれる可能性があります。
本記事では、初心者から現場デザイナーまで役立つWebデザインにおけるトンマナ設定の方法を、実務で使えるチェックポイントとあわせて解説します。
なぜWebデザインにトンマナが必要なのか?
1. 統一感が信頼感を生む
ユーザーは無意識に「デザインの一貫性」からブランドの信頼性を判断します。
配色やフォントがページごとに違うだけで「このサイト大丈夫?」と不安を抱かせることがあります。
2. ユーザビリティを向上させる
ボタンの位置・色・サイズが統一されていると、ユーザーは迷わず操作できます。
逆に毎回バラバラだと使いにくくなり、離脱率が上がります。
3. 制作効率が向上する
ガイドラインを決めておけば、複数人で作業しても「どの色を使うか」「どのフォントを選ぶか」で迷う時間を削減できます。
Webデザインのトンマナを構成する要素
1. カラーパレット
ブランドカラー・サブカラー・アクセントカラーを定義し、使い分けを明確にします。
2. フォント
見出し・本文・補足用のフォントを指定。
和文・欧文を組み合わせる場合は相性にも注意します。
3. UIコンポーネント
ボタン、フォーム、アイコンのデザインを統一。
例:角丸ボタンかシャープボタンかを一貫させる。
4. 画像・イラストのテイスト
写真は「明るい自然光」「モノクロ」「スタジオ撮影」などルールを統一。
イラストはフラットか、手描き風かを決める。
5. コピー・言葉遣い
「ですます調」か「フランク調」か、表記ルールを徹底します。
トンマナ設定のステップ
- 目的を明確にする(例:信頼感、親しみやすさ、革新性)
- ターゲットユーザーを定義する(BtoBかBtoCか、若年層かシニア層か)
- 競合サイトをリサーチ(業界のトンマナ標準を把握する)
- カラーパレットとフォントを決定
- UIパーツのルールを作成
- デザインガイドラインにまとめる
Webデザインにおけるトンマナ崩壊の失敗例
事例1:色が統一されていない
トップページは青基調、下層ページは緑基調など、バラバラな色使いで「別サイト」に見えてしまう。
事例2:ボタンデザインがバラバラ
購入ボタンが赤だったり青だったりする。ユーザーは「どれが押せるボタンか」迷ってしまう。
事例3:フォントの乱立
ページごとに異なるフォントを使い、文章が統一されていない。読みやすさが損なわれる。
トンマナを維持するチェックリスト
- ブランドカラーが守られているか?
- 見出しと本文のフォントは統一されているか?
- ボタン・リンクのデザインは一貫しているか?
- 画像やイラストのテイストは揃っているか?
- 文章トーンは統一されているか?
おすすめのデザインガイドライン参考リンク
IBM Design Language
楽天ブランドガイドライン
Google Material Design
まとめ
Webデザインにおけるトンマナは、統一感と信頼感を作る土台です。
配色・フォント・UIコンポーネント・写真・コピーなど、細かい部分を揃えることで、ユーザーは「ブランドらしさ」を直感的に感じ取ります。
逆にトンマナが崩れると、どれほど優れた機能や情報を提供していても、ブランド価値は半減してしまいます。
ぜひこの記事の手順とチェックリストを参考に、自社サイトのトンマナを見直してみてください。